No14 税務特有のリスク@

 

さて、今回は「税務特有のリスク」についてお伝えします。

税務特有のリスクは、税務調査で突然顕在化するので注意する必要があります。
税金というのは、基本的な構造上、「担税力」があるから税金がかかってくるようになっています。つまり、「儲かった=税金を払う」という構図です。しかし、税務にはややこしい規定がたくさんあって、この基本的な構図が崩れる場合があります。その典型例の1つが「交際費」です。

交際費というと、取引先と飲み食いをした場合に接待交際費になって、年間600万円までは経費(損金)になることは知っている方も多いはず。(正確には600万円以内でも10%は経費なりません)
しかし、税務上の交際費なる規定はかなり範囲が広いのです。相手方の歓心(関心)をかうような行為はすべて交際費とされてしまいます。

例えば、自社の名前を入れて取引先にゴルフボールを配るような場合、これは広告宣伝費になりますが、相手方の名前を入れてあげて、ゴルフボールを作れば、これは交際費とされてしまうのです。
これは、相手方の名前を入れたゴルフボールを作ることで相手方の歓心(関心)をかおうとしているもので、飲みにつれて行くのと同じだという考えです。
社長としては当然経費になるだろうと思ってしていたことが、税務調査でいきなり、「これは交際費なので、全額は経費(損金)にはなりませんね」と言われ、追徴税額が発生するのですから、リスクでしかありません。

税務上の交際費を書き始めるとキリがありませんので、支出が交際費なるのかその他の経費になるのかは、国税庁のホームページで確認することができます。ぜひ参考にしてください。

交際費等と広告宣伝費との区分 http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5260.htm

交際費等と福利厚生費との区分 http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5261.htm

交際費等と寄附金との区分 http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5262.htm